おはようございます。
現在映画公開している作品のご紹介です。
これを読んだのはだいぶ前になります。まだまだ子供の時。けど印象は大きく、これまで5回ぐらいは読み直している作品かもしれません。
かつていた武士という存在
時代は幕末。ペリー来航により、尊王攘夷だ公武合体だと日本中が騒ぎ立てる時代のお話です。
主人公は越後長岡藩の藩士ですが、最終的には家老にまで取り立てられる存在になります。
まだ平和な時代の江戸という雰囲気が感じられますし、主人公は教えを求めて日本を旅します。
その中で当時の文化や風習がよくわかります。
とりわけ当時の武士という存在。いろいろな変遷がありつつも、当時は武家政権であり、その中の武士という存在がひときわ心に残ります。
当時において、支配階級である武士が圧倒的な存在かというと、そういう一面もあるが、けっしてそうではない。
例えば当時の武士に特権的に与えられていた切捨御免(町人や百姓などが無礼な行為に及んだ場合、殺しても処罰されなかった)などについての描写もでてきます。
私は個人的には主人公の従僕松蔵の存在が武士としての河合継之介を目立たせているような気がします。
武士とは鍛錬により作り上げられた、1つの形であり、作品といってもいいかもしれません。
国際情勢も学べる
江戸の幕藩体制は外国との貿易を制限しています。教育で習った鎖国という制度です。
それをペリー来航で国を開くことになります。
幕末の作品をみていると、江戸時代という長く平和の続いた時代のなかでも、日本は国際社会の中におり、また当時はアヘン戦争などもお隣中国でおきています。
その中で当時の人たちがいかに考え、いかに日本という国を守るかについて真剣に考えていることがよくわかります。
倒幕側にはイギリス、幕府側にはフランスがついており、当時の日本は否応なしに国際社会の中に組み入れていきます。
その中で、主人公がどういう決断をして、どういう結果になるのかは、この作品の醍醐味となっているかと思います。
立場が人を規定するのか
作品の中で、立場について考えさせられました。日々生きていると、いろいろな立場・役割を演じています。
母親として、父親として、上司として、部下として等々。
幕末の体制の中でも、ある歴史的事実に対して、倒幕側と幕府側でも意見は違うし、家臣と殿様の意見は違います。
立場が違うと、見方も違うことから、理想をいうと、立場を超えた見方というのが問題を解決するのに大事なんだろうという気がします。
けれども立場を超えた意識の持ちようというのが、果たしてできるのかどうか、そんなことを考えてしまいました。
まとめ
この作品は歴史小説としていろいろなことが学べる、すごく面白い作品です。
主人公に限らず、有名な歴史的人物がたくさんでてきます。
映画も公開されています。映画館に行く前に、読むとより面白さもますのではないでしょうか?
本日もありがとうございました。
明日も早起きします。
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